電気・定期のオフピークとは
あまり知られていないことですが、電気代というのは時間帯によって変動します。
ですから、電気代が安い時間を効率よく活用することができれば、電気代の節約につながります。
電気の需要が少ない時間帯は「オフピーク時間」と呼ばれており、電力会社によってオフピーク時間の設定は異なります。
一般的には、夜11時から午前7時までの時間帯と休日がオフピーク時間に該当します。
夜は就寝している家庭がほとんどのため、電気の需要が減ります。
この時間帯を利用して、「深夜料金」を設定している家庭も多く見かけられます。
休日は稼働しない会社も多いため、オフィスで使用されている電力の需要が大幅に下がり、オフピーク時間になります。
オフピークはまた、電力だけはなく定期券などにも反映されています。
JR東日本では2023年3月からオフピーク定期券の発売をスタートしました。
私鉄と競合している区間などでオフピーク定期券を購入すると、私鉄よりも安い金額で定期を購入することができます。
オフピークの活用方法
具体的に見てみると、品川〜横浜間(22km)はJRと京急が競合しているラインです。
通常の定期券は京急のほうがJRよりも割安なのですが、オフピーク定期券を選ぶことによって、半額以下の料金で定期券を購入することができます。
通勤や通学代が高くて頭を悩ませている家庭は、一度オフピーク定期券の導入を検討してみることをおすすめします。
電力量に関しても、オフピークを活用すれば電気代をかなり抑えることができます。
東北電力の例で見てみると、冬季の16時~18時と夏季の10時~17時のピーク時は電気代が1kWh当たり52円以上するのに対して、冬の8時~16時や18時~22時、夏季の8時~10時や17時~22時のオフピーク時間帯は約35円となっています。
さらに、夜22時~朝8時の夜間であれば約28円ですから、料金にかなりの幅があることがわかります。
オフピーク時間を活用するメリット
オフピーク時間をうまく活用することによって、電気代や通勤代を大幅に節約することができます。
洗濯機などの消費電力が大きい家電は、できるだけオフピーク時間に合わせて使用することが、上手な活用法のひとつです。
アイロンがけなども、できるだけオフピーク時間帯を利用するといいでしょう。
電気を使用する調理器も、この時間帯に使用するのがベストです。
オフピーク時間をさらに有効に活用するためには、「ピークシフト」ができる蓄電池を備えることなども考えられます。
オフピーク時間に電気を蓄電池に貯めておき、それ以外の時間は蓄電池の電気を使用することによって電気代の節約が可能になります。
限られた資源を有効に活用するためにも、さまざまな工夫をしたいものです。